【3】貼り箱タイプのギフトボックスはそれだけで一つの贈り物

≪機能性と見た目で優等生の貼り箱タイプ≫

贈り物や記念品などの外箱として使われる蓋つきの堅い紙箱は、正しくは「貼り箱」と呼ばれます。かっちりと端正な印象の貼り箱は、厚紙を芯材に組み立てた箱に薄手の化粧紙を貼り合わせたものです。特殊加工紙やプリント紙などの美しい紙でくるむように仕上げているので、見た目に美しく、貼り合わせによってかなりの強度を持ち合わせているのが特徴です。
通常は、底部(箱本体)と蓋が分離したツーピース式で、蓋のかぶせの度合いが浅いものから深いもの、印籠式、ブック式のほか、一辺がつながったヒンジ式などのスタイルがあり、目的や用途によって最適な要素を組み合わせて設計します。また、印籠式に似たサンド式は、内箱の色が差し色となって外側から見えるおしゃれなスタイルで、高級菓子やアクセサリーなどのパッケージにも良く採用されるものです。
きちんとした四角いプロポーションなので、リボンやのし紙などがかけやすく、配送しやすいことなども、貼り箱の使い勝手の良さに挙げられます。

≪キレイな貼り箱の危険な魅力とは≫

貼り箱の魅力は、丈夫さや保管のしやすさといった機能面だけではありません。ていねいに作られた、おしゃれで形の整った「キレイな箱」をもらうと、人は自分が大切に扱われていると感じてうれしくなるものなのです。とくに女性の場合、美しい色柄や心地よい手触りの「キレイな箱」が好きな人が多く、場合によってはプレゼントの中身よりも外箱のほうを気に入ってしまったり、他人がもらったギフトボックスを欲しがることさえあります。
こうした人々は、中のお菓子を食べきっても箱を捨てるという発想はないので、部屋はキレイな空箱のコレクションでいっぱいになっていたりします。ちなみに風水の世界では、空っぽの箱を集めるのはおすすめできない行為だそうですが、飾って眺めるだけで幸せになれる美しい貼り箱なら、空箱そのものを立派な調度品(?)と見なして楽しんでも構わないのではないでしょうか。
箱マニアのみならず、ギフトを受け取る全ての人を魅了するオリジナルの美しい貼り箱は、心のこもったギフトの一部となって、相手の心を動かすに違いありません。

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