今回、商品券100枚の上にVIPカードをセットしたいというご相談をいただきました。お客さまからは参考画像として、AIで生成されたと思われるイメージ写真が送られてきました。写真は暗いトーンで高級感のある雰囲気に仕上がっていますが、そこから読み取れる仕様を図に起こしてみると、実際に製作した場合にはチープな印象が出てしまう要素があると感じました。

特に、VIPカードをゴムで斜めに固定する方法は、カードの質感と合わず、高級ギフト向けとしては避けたいところです。また、商品券の上にカード台紙が直接乗る構造も、見た目のバランスが悪く、品位が損なわれる可能性があります。そのため、全体の構造を見直すことにしました。
カード固定方法の検討
ゴム固定は採用せず、カード専用の丸型両面テープを使用する方法に変更しました。このタイプはカード裏面に粘着が残りにくいため、商品価値を損なわずに固定できます。商品券スペースについても、枠を設けた上で、その枠の上にカード台紙が乗る構造へと変更しました。これにより、カードと商品券のレイヤーが明確になり、全体の見え方も落ち着いたものになります。
手書き仕様書の作成
構造の違いを言葉だけで説明するのは難しく、かといってCGを作るほど大げさにしたくありませんでした。そこで、最も早く正確に伝わる方法として、仕様書を手書きで作成しました。

ボックスストアでは、このように手書きで構造を整理しながら提案することが多く、製作の意図や細部の狙いを共有するうえでも有効な手段だと考えています。
文責:長岡次郎(ボックスストア)